THE TRANSFORMERS UK#78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88
TARGET:2006
あらすじ:プロローグ:プライムは文句を言いながら、森の中を進んでいた。向こうからプロールが呼び止める━「この森には多くの炭素生命体が生息しています。彼らを殺す気ですか?」。プライムは行動を慎んだ。~数時間前、センチュリオンとの戦闘を終えたダイノボット達に合流したプライムらは彼らに事の詳細を言うように求めたが、ダイノボット達は何も言わずに去っていった~プライムはこの事に文句を言っていたのだ。「連中がいない方がうまく物事が運ぶんじゃないですか?」そんなプロールに答えるプライム━「それも解るが、彼らは強力な戦力だからな」。二人はアークへ向かった。
サイバトロン、アイアコーン。かつてはオートボットの首都であったこの都市も今では荒廃していた・・・。そこに現れたのはザァロン首長・・・オートボット反乱軍リーダーである。皮肉にもかつては上空そびえるセレスシャル・テンプルで議員として支配層にあった彼らも、いまや地下基地で活動している。ディセプティコンへの攻撃の時を待ち構えていた彼らであったが、ただ一人、インパクターだけが異を唱えているようだ━ザァロンは彼の説得に向かった。「俺のレッカーズが今まで全ての危険な任務をやってきた。ウルトラマグナスがオペレーション・ボルケノに間に合わないなら、任務は止めだ!」そう言う彼にザァロンは答えた━「君のメンバーには彼は行くと伝えるんだ・・・私が囮になる!」。
サイバトロン、ポリヘックス。シャープネルに殺されそうなオートボットは命と引き換えに情報を売った・・・トラニス皇帝の倒れた記念日に全州からオートボットリーダーがアイアコーンに集まるという情報だ。シャープネルは簡単に約束を破り、彼を殺した。その様子を影から見るロードバスター・・・彼こそが情報を殺されたオートボットに与えた本人なのだ。
地球、アークでは。ラチェット、プロールが皆に負傷者数と基地防衛機能についてレクチャーしていた。だが、プライム、ラチェット、プロールが突然苦しみ出し、消失した。呆然と立ち尽くす仲間たち。その頃、サイバトロンではプライムの精神に宿るクリエィション・マトリクスを具現化した物であるマトリクス・フレームが明滅、消えた!
その頃、オレゴンの牧場では・・・一閃の電光と共に三体の影が現れた。その音を聞き、外へ調べに来た住人達に影は尋ねる━「今は何年だ?」「1986年です」。影は言う━「完璧だ!地球人もオートボットもこのガルバトロンの前に跪くのだ!」。・・・彼らは未来から現れたガルバトロン、サイクロナス、スカージの三名であった。
↑#78カバーイラストはアリスター・ペアーソンによる。
P1:ジェットモードで電車を攻撃するサイクロナスをスカージが嗜める━「俺達の任務は征服じゃない・・・未来における破壊を確実なものにする事だ!」。
一方、場所は東ワイオミングに移る・・・。オートボット達はディセプティコン基地をスパイしていた━3名の消失が敵の仕業であると推測したのだ。コンストラクティコンにオメガスプリームの脅威について語るメガトロン━そこへ空中からガルバトロンら三名が現れる。サウンドウェーブにもスキャン出来ないガルバトロンに対し、メガトロンはストラクサスから送られてきた刺客と考えるが、ガルバトロンはこう答えた━「わしは究極のディセプティコン!未来から来た、2006年におけるディセプティコン・リーダーだ!ここに来た理由はただ一つ・・・コンストラクティコンを使いたいからだ。信じるか、降伏するか?」。これを聞いたメガトロンは答えを返す・・・融合カノン砲で!彼を倒そうと試みるサイクロナスとスカージだったが、ガルバトロンが彼らの行動を止める━ここでメガトロンを殺してしまっては、未来でガルバトロンは生まれないのだ! 仕方なしに彼らはメガトロンとサウンドウェーブを殴りつけ、崖の上部を破壊・・・岩の下敷きにした。コンストラクティコンとショックウェーブはガルバトロンの配下になった。それを見て、驚くオートボットら・・・スモークスクリーンは事件をアークに報せに、アイアンハイドはこの場を見守り、ジャズとハウンドはガルバトロン一行を追うことにした。
一方、現在のサイバトロン星では・・・。今となっては、散り散りになった反乱軍基地を繋ぐ通路となってしまったダクトを通るザァロン達。オペレーション・ボルケノが遅れる事に苛立つインパクターにマトリクス・フレームが消えた事の方が重要だと説得するザァロン。この現象はプライムがマトリクスを他者に渡す前に死んだという事を示しているのだ━すぐにでも何が起こったのかを知らねばならない。いまだマグナスの事を気にするインパクターにザァロンは言う━「自分でマグナスに聞いたらどうだ?」・・・すぐそこにウルトラマグナスがいた━「私も君達と同じようにボルケノの成功を祈っているが、クリエィション・マトリクス無しでは我々の大儀は失われたも同然だ。このウルトラマグナスが地球へ行こう!」
#79付属のポスターはロビン・スミスによるウルトラマグナスのアート。
↑#79カバーイラストはジョン・ヒギンスによる。
P2:北オレゴン・・・。ジャズとハウンドはガルバトロンらの行動をスパイしていた・・・エネルギーをサイバトロンに転送する事すら出来そうな装置を彼らは造っていたのだ!しかしながら、未来から来た3人が何故今、この時代でそんな事をしているのかはオートボットには解らなかった・・・確かなのは皆を消滅させるのに足る物を造っているという事だった。その時、彼らの背後からサイクロナスが襲ってきた!!
一方、他の場所では・・・。空間にゆがみが生じ、ウルトラマグナスが現れた!混乱する彼の記憶回路に思い浮かぶのはインパクターの言葉━「あと10サイクルでマグナスが戻らなければ、ボルケノは終わりだ」「私が地球へ行かねばボルケノは意味の無い物になってしまう」マグナスは反論した。彼に与えられた時間は地球時間で5日間だった。
一方、ジャズとハウンドはサイクロナスに殺されかけていた。止めを刺そうとする彼の攻撃を止めたのはマグナスの銃の一閃だった!自分を知っていた、かつて会った事のないサイクロナスの言動に驚くマグナス。だが、サイクロナスも驚いていた・・・しかし、気づく━このマグナスは2006年からやってきた者ではなく、1986年のマグナスであると!ハウンドを投げつけ、逃げる隙を作り去っていったサイクロナス。負傷したハウンドを連れ彼らはアークへと戻った。
ガルバトロン基地。マグナスの登場を知り、計画を早める事を決意。自らの強さを誇示する事により敵の戦意を失わせる作戦を始めるガルバトロンだった。
アーク・・・。報告を聞き、ガルバトロン破壊にはやるジェットファイヤーをマグナスは止め、言う━「まずはプライムを探すのに君達の協力が必要だ。ガルバトロンはその後にしてくれ」。マグナスの言動にジェットファイヤーは怒り、全ての元凶がマグナスにあるのではないかと勘ぐる。内乱が起きそうな状況で、ガルバトロンがスクリーンに映った・・・そしてその向こうには拷問にかけられ苦しむジャズの姿があった・・・ガルバトロンの声が響く━「いつでも来るがいい!」。
#80のポスターもロビン・スミスによるガルバトロンです(前号のポスターと2つ左右で合わせてビッグポスターになる)。
↑#80カバーイラストはジョン・ストークスによる。
P3:アイアンハイドは岩を掘り起こしながら呟く━「敗北。再び戦う為に立ち上がれる敗北もあるが、立ち上がれないものもある」━この戦いの起こる数時間前の事・・・アークではジェットファイヤーとスモークスクリーンがガルバトロンを倒しに行こうとしていた・・・だがそれは自殺行為だと止めるハウンド━「あの時マグナスがいなかったら僕は死んでいた。彼を信じなくてもいい、けれど彼の力は必要なんだ・・・考え直してくれ!」ジェットファイヤーは答える━「彼に伝えてくれ、もし来てくれるのなら、5分後に出発だと」。その後、ハウンドはその旨を伝えたものの彼の返答はNOだった・・・マグナスの優先順位はあくまで、プライムとマトリクスなのだ。マグナスを残してオートボットはガルバトロン退治に出かけていった。
・・・オートボットの必死の攻撃にもかかわらず、ガルバトロンはただ笑いながらビームを跳ね返すのみ。・・・そして、皆倒された、たった一人のディセプティコンに成す術もなく簡単に機能出来ないほどに叩きのめされた!!。
現在・・・「プライム不在で、率いる者がいなければ我々は死んだも同然だ!」言いながらアイアンハイドは岩を掘り続ける・・・その下からはオートボットと同様に倒されたメガトロンとサウンドウェーブが発見された。
アーク・・・。生命維持装置の中から腕が外壁を突き破って出てきた!誰かが動き出したのだ・・・。
#81にはウルトラマグナスのプロフィールあり。また、マーベル・シークレットウォーズのパニーニ・スティッカーアルバムが付いている。
↑#81カバーイラストはウィル・シンプソンによる。
P4:アイアコーン、レッカーズ・ベース・・・。襲撃に集まった彼らディセプティコンはその登場予告の声に恐怖を感じた・・・レッカーズの声だ━「レック&ルール!」。初めの犠牲者はシャープネル、そしてオクティン、スラスト、ボムシェル、ブリッツウイング、ダージ、ラムジェットだ・・・彼らの猛攻に敵はすぐにブレインサーキットの働きを止める事になった、━演習は無事に終了した。だが、インパクターは演習の成功にもかかわらず、ウルトラマグナスの帰還を切望していた・・・マグナスなしでボルケノを行う事は自殺行為に等しかった。チーム全員の賛成を得て、ザァロンに計画の変更を求めに行くインパクターだった。
一方、他のメンバーはサイバトロン、ロウヤーイーストサイド地下6階にあるマカダムズ・オールドオイルハウスにいた・・・。ツインツイストとロードバスターに明るく話しかけるホワールだったがそんな彼らの前でディセプティコン”ファング”が楽器に変形するトランスフォーマーに喧嘩をふっかけていた。その様子を見て、助けようとするツインツイストだった・・・。
一方、地下オートベース。インパクターと話すザァロンは彼の頼みを断った・・・マグナスが帰還した場合を考慮したのだ。
舞台は再び酒場・・・。「俺達の戦いじゃない?そいつを言うのは少しばかり早い気がするぜ。こんなディセプティコンをのさばらしておいちゃ俺達はこの先どうやって生きていったらいいんだ?今がやる時だぜ!」「そりゃそうだ!!」ツインツイストの言葉に残る二人は賛同した!
その後、レッカーズベースでは・・・。集まったメンバーにインパクターは作戦の続行を告げ、志願者を募った・・・全員だった!
#82にはパニーニ社のシークレットウォーズスティッカーが付属。
↑#82カバーイラストはフィル・ガスコインによる。
P5:彼は見ているものが信じられなかった・・・まさかアークの中にいるとは!生命維持装置の中から這い出たスタースクリームは何故自分だけが回復したのかという疑問を持ちながらも他の仲間を見捨てて、逃げ道を探した。その途中、信じられないような光景に出くわした・・・「この作戦の成功は貴様らの働きにかかっておる!」━メガトロンだ・・・彼はオートボットのメンバーなのだ!
リーダー面のメガトロンに、自らがセカンドリーダーだと言うジェットファイヤーだったが、ガルバトロンにいくら挑んでも無駄だとメガトロンにたしなめられてしまう。アイアンハイドが仲裁に入り、語る「一人ひとりじゃ奴には絶対に適わない。今はメガトロンの作戦に従って敵を倒そうじゃないか!」。全員が賛成した。
「そうだろうか?」立ち聞きしていたスタースクリームは考える━「いくら力を合わせても勝てるだろうか?ガルバトロンと手を組むほうが利鞘はあるぜ・・・宇宙を征服するな・・・!」彼は外へと逃げていった・・・。
「信じられん!プライムを探すよりもジャズを救う事が重要だって言うのか!」━ハウンドからの情報にマグナスは驚いていた。「しかし、プライムを探す時間はあるじゃないか」そう呟くハウンドに残された時間が97時間しかない事を理解するのは難しかった。ハウンドに怒りをぶつけた事をマグナスは謝罪し、こう言った━「ガルバトロンを倒す為にメガトロンは君らに協力するようだが所詮は同じくらいの悪人なんだぜ」。
ポートランド、鋳造所・・・。スカージは資材を盗みに来たのだ。だが、壁の向こう側の存在に気づき驚くべきスピードでアシッド・レイを放った!トレイルブレイカーがやられたもののジェットファイヤーらに囲まれ、逃げ出すスカージ。一人の武器は平気だが集中砲火を受けてはダメージを受ける・・・背後に知的な指導者の存在を感じ取った彼だったが、銃を破壊され、仕方なくガルバトロンに連絡・・・だが、その通信は妨害されていた!外に飛び出すスカージを待っていたのはメガトロンだった。
一方、ジャズは聞いた事を全く信じられなかった!彼はこう言ったのだ━「ずいぶんと似てるじゃないか、あのメガトロンに」。「ハ!」ガルバトロンは軽く笑って答えた「似てるのではない。わしがメガトロンなのだ!」。全く信じられる事ではなかったが、心の奥底では解っていた・・・それが真実であると!
#83に掲載のTHE MIDDLE YEARS!は別項に記載します。
↑#83カバーイラストはロビン・スミスによる。
P6:サイバトロン。インパクターは最悪の時を迎えていた。彼を襲ってきたのは3名のディセプティコン・トリプルチェンジャーだ・・・軽く倒せると思っていたが・・・間違いだった。変形能力を持たぬ彼は3名・・・スプリンガー、サンドストーム、ブロードサイドに銃を突きつけられてしまった!だが、彼らはインパクターを殺さずに去っていった・・「レッカーズ・ベース”デブリス”で会おう」という言葉を残して。突然、インパクターの持つコミュニキューブが話し出す・・・ザァロンだ!「君が会ったのはオートボット・トリプルチェンジャーだ。彼らはマグナスが作戦に失敗した場合において活躍するはずだ。手荒な扱いはすまなかった・・・彼らはマグナス・スタンダードではないが、緊急時には助けになるだろう。デブリスに行って、彼らに会う事を勧めるよ」。ザァロンの奇妙なメンバー紹介に怒るインパクターであった。
一方、地球。ジャズに自分の目的を語るガルバトロン・・・1986年には彼にはユニクロンの力は届かないのだ!組み立てた兵器を持って2006年に戻り、ユニクロンを倒すのがガルバトロンの目的なのだ!。
そこへサイクロナスが現れた・・・そしてガルバトロンにスタースクリームを捕らえた事、スカージが行方不明になった事、メガトロンがオートボットのリーダーになった事を伝えた。
東ワイオミング・・・。ショックウェーブ、サンダークラッカー、フレンジーは仲間を探していた・・・。
一方、2006年。ポリヘックスでは、ホットロッド、カップ、ブラーの3名はタイムジャンプの準備をしていた。
オレゴン、東ワイオミング、1986年・・・。未来のオートボット3名と引き換えにショックウェーブらは何処かへと消え去った。つまり、ホットロッド達は1986年に無事に到着したのであった。
↑#84カバーイラストはフィル・ガスコインによる。
P7:400万年前、ディセプティコンをこの地球に運んだ宇宙船はいまだ宇宙空間に浮かび、主人からの信号を待っていた。だが、宇宙船は爆発・・・ウェイティングタイムは終わりを告げたのだった。宇宙船を破壊したのはガルバトロンの建造した兵器の攻撃によるものだった。このテストに満足した彼は未来に戻った際にユニクロンに使用するのを夢見て、我を忘れていた。
その後、ガルバトロンは手を組んだスタースクリームに指令を与えた。空を行くスタースクリームを見てガルバトロンは言う━「奴め、相変わらずメガトロンを倒し、リーダーになりたいのだろう・・・だが、奴に未来はない。解っておるわ!」ガルバトロンとサイクロナスの笑い声が渓谷にこだました。
プライムの足跡が見つからない事に苛立ちを覚えるマグナスの前にホットロッドら3名が現れた。挨拶をすませたカップは「ガルバトロンのくだらないマシンの事をプライムに伝えなきゃならんのでね」と言いながらアークへ向かおうとしたがマグナスも言い返した━「プライムはいない。どうやら情報交換が必要なようだ」。
北オレゴン・・・。オートボットに捕らえられたスカージとジャズの人質交換が行われようとしていた。その一方で警備の手薄になったマシンを調べていたメガトロンとサウンドウェーブは待ち伏せしていたスタースクリームにやられてしまった。
アーク。カップがマグナスにプライムが消えた理由・・・つまり、質量ギャップを埋める為にガルバトロンら3名の代わりにプライム達が消えた事を伝えた。事の真相を理解したマグナスだったが彼らのいる場所は分からない・・・ただガルバトロンらを未来世界に戻す事が任務を果たす唯一の方法なのだ。くどくどと解説を続けるカップを置いて、マグナスは北オレゴンへと向かった。
一方、人質交換はうまくいっていなかった・・・ジャズのコントロールを奪っていたガルバトロンはジャズを仲間に立ち向かわせたのだ!そうしている間に、メガトロンを殺そうとしているスタースクリームを倒した・・・何故ならメガトロンがここで死んではガルバトロンの誕生がありえない事になるからだ。ガルバトロンは勝ち鬨を上げる・・・いまや彼を倒す者はいないのだ・・・後ろに立ったウルトラマグナスを除いては!
↑#85カバーイラストはロビン・スミスによる。
P8:ビークルモードで走るマグナスにガルバトロンは掴まり、追う!建設途中の橋から振り落とされ、ガルバトロンは地中に埋没した。マグナスに彼を殺す事は出来ない・・・そうしたらプライム達は永久に戻ってこないのだ!
少し前の事をマグナスは思い出していた・・・ガルバトロンは強かった!まさに殺されそうになったそんな時、カップからの通信を傍受した━「ガルバトロンを倒す方法がある・・・だが、それには1,2時間かかる。わしらの為に時間を稼いではくれんか?」
再び、現在マグナスは考える━「彼らは十分に時間を稼げたのだろうか?」。そんな彼を下からのカノン砲の攻撃を受けた!マグナスの必死の抵抗もむなしく、火炎の中から現れたのはガルバトロンであった!
#86からは同時掲載コミックが”スピットファイヤー”に変更(これってNEW UNIVERSEだからUSでも人気が無かったように思うけれど何故載せたのかは不明~多分、メタル・ヒーローだからだろう)。
↑#86カバーイラストはロビン・スミスによる。
P9:ガルバトロンのマシンにて、ホットロッドら3名の未来戦士は忙しく活動していた。様々なエフェクトを凝らした舞台を作り上げた彼らは上方でショーが始まるのを待っていた。死に体のマグナスを引きずってマシンにやってきたガルバトロンは倒れているサイクロナスとスカージに驚き、誰の仕業かを考えたが思い当たる節は無かった・・・スタースクリームを除いては!だがガルバトロンの行動は未来戦士の予想したとおりの行動だったのだ!
マグナスに残された時間はあと2時間。
カップらは上方からガルバトロンを監視していたが、邪魔が入った・・・スカイファイヤーだ!「ウルトラマグナスは生まれながらのリーダーだ。彼の前に私達を倒せ!」そう言う彼の申し出に喜ぶガルバトロンであったが、カップらには時間が残されていなかった・・・ただ、オートボットがうまく逃げる事を願うばかり・・・爆発が起こった!
崩れ落ちるマシンを目の当たりにしたガルバトロンはテープレコーダーで話しかけてくるスタースクリームの人形を見た・・・「俺だよ、ガルバトロン。俺様がディセプティコンを支配する!」。怒りに満ちたガルバトロンの一撃でスタースクリームの人形は破壊された!これはあってはならない事!奴は2006年に破壊されるべきなのだ・・・そうでなければ自分は誕生しないのだから!
ガルバトロンは悟った・・・今現在自分が生きているという事はこの世界はどう時間軸上の1986年ではなく、パラレルユニバースの1986年なのだと!すなわちこの世界における全ての行動は、本来の未来において何の意味も持たないのだと!未来からのディセプティコン3人は元来の未来へと戻っていった。
近くではカップらが本物のスタースクリームをどうするか考えていた・・・。
#87には#81のマグナスと同スタイルのガルバトロンのプロフィール・ページがある。
↑#87カバーイラストはフィル・ガスコインによる。
エピローグ:「我がパペットの計画の最後だ」ユニクロンは語る・・・彼は自分の下僕の行動を全て把握していたのだ!「余は20年前に行けぬがその代わりにエージェントを雇った・・・カップ、ブラー、ホットロッドだ」。彼は3名のオートボットをマインドコントロールしていたのだ!そして機能しなくなったスカイワープを塗装し、スタースクリームに仕立て上げ、殺したかのように見せたのだ。そして、本物のスタースクリームを再びコールドストレージに入れ、未来戦士3人を本来の未来に戻したのだ・・・もちろん記憶を消して。過去のリンクを断つ前に最も忍び込み易い精神・・・スモークスクリーンのものにユニクロンは思考を入れ、サイバトロン星の破壊へ向かった(MOVIEに続く)。
一方、アーク。去り行くマグナスとジェットファイヤーは力強い握手を交わす。だが、反乱計画”ボルケノ”は始まっていた・・・!
サイバトロン星・・・。ザァロンは22名の高官と20名以上の警備員の並ぶ中、作戦実行前の説明を行う・・・だが、ザァロン以外の全員は全て偽者・・・つまり複製なのだ!
手に入れた情報を信じてやってきたシャープネルだったが、その行動はすでにレッカーズによって探知されていた。この後にやってくるであろうディセプティコン軍と戦いを始めるのだ!
地球・・・。レーザービークは瓦礫の下のメガトロンとサウンドウェーブを救っていた。その付近では、マグナスがサイバトロンへと帰っていった・・・プライムが戻ってくるという知らせを携えて。
サイバトロン星・・・。ザァロンを殺して他のディセプティコンと肩を並べる野望を抱くマキャブラの加入しているディセプティコン軍がやってきていた。
レッカーズが行動を開始したその頃、ディセプティコン軍にアストロトレインがコミュニキューブを運んできた・・・発信者はメガトロンだった━「直ちに全ての行動をやめ、ポリヘックスへ戻れ!スペースブリッジを開通し、インセクティコンを送るのだ!」。敵を目前にして、命令に従いたくは無い彼らだったが、相手はメガトロンだ・・・従わない訳にはいかなかった━マキャブラを除いては。
一方、レッカーズは・・・。インパクターはザァロンに言う━「奴らは引き返しました。何があったかは分かりませんが、計画も準備も無駄に帰したんです」。「なに、まだチャンスはあるさ。生きてさえいれば」。刹那、インパクターはザァロンを狙うマキャブラに気づいた!ザァロンを突き飛ばすインパクター・・・そして、インパクターは凶弾に倒れた。「死ぬ事は覚悟の上だ。スプリンガーが俺の後を継いでくれる・・・俺なしでもあんたは生き残っていける・・・いつだってあんたは狡賢い、老いぼれの、間抜け野郎さ・・・」。インパクターは逝った。
アークでは、戻ってきたプライムが演説する━「たとえ傷はなくともその心底はリペアベイにいる仲間と同様にダメージを受けている事だろう。敵に対抗するために今まで以上に絆を深めよう。善き力で悪と戦っていこう。そうすれば、たとえ敗北を味わう事があろうと、オートボットの未来は明るい」。
↑#88カバーイラストはジェフ・シニアによる。
まあ、有名なTARGET:2006です。SFSFしてる話ですね。かなり1エピソードとしては様々な要素が入っており、やはりいまだにファンが引き合いに出すだけのストーリーだなー、と思います。
面白いのはウルトラマグナスの名前の由来でしょうか・・・(もちろんラテン語なんだけど)マグナススタンダードというのが何かは詳しく解説されていませんが俗に言うプライムオートボットと同様に相当なランクのザァロンの戦士なのではないでしょうか。で、そんなマグナスの頂点に立つ戦士ということなのかな。
TITAN BOOKSの”TARGET:2006”に収録(当然か)エピソードなのでぜひ読んでみてください。IDWからも発売されました。
ちなみに、”TRANSFORMERS :THE MOVIE”はアメリカ版は2005年の出来事ですが、イギリス版は2006年に書き換えられていますので、タイムライン上の間違いはありません。
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CYBERTRON:THE MIDDLE YEARS! UK#83 付録
オートボットリーダーと何名かの強力なオートボット戦士がいなくなった事で、オートボット軍は混乱状態に陥った。
最高議員トラーコンに率いられたオートボット長老評議会は残った戦士達を一つにまとめあげようとしたその時、ディセプティコン側も同じように主導権を握ろうとする者が現れた━若く、野望を持った軍司令官であるトラニスがディセプティコン軍のトップに立ったのである。オートボット政権の弱体化を感じたトラニスは計画的にかつてオプティマス・プライムが行なった偉業を台無しにするような行動に出た。プライムが解放してきたいくつかの都市は再び暴力により征服されたのである。
オートボット軍は散り散りになり、生き残った者達は地下へ潜り、ゲリラ戦を開始した。作戦の成功にもかかわらず、トラニスはアイアコーンに到着した際に先祖達が経験したのと同様の膠着状態に陥った。要塞化した都市からオートボット達がトラニスのアイアコーン陥落の野望を打ち砕いたのだ!
膠着状態は何十万年にも及んだ━今ではほぼ全てのサイバトロン星を掌握したトラニスがアイアコーンを無傷で手に入れるまでの価値が無いと判断するまでは!その後、ディセプティコンの持てる全火力を使用し、アイアコーンを攻撃、都市を瓦礫の山と化したのであった。
評議会は緊急会議を開き、全滅よりは降伏する事を選んだ。しかし、そこにただ一人、戦い続ける事を主張する者がいた・・・ザァロン首長である。彼を信頼する百名を超えるオートボットを集め、その頃には使われなくなっていた地下の万能ダクトを通じてアイアコーンを去った。その時のザァロンの脳裏によぎるのは恐怖のビジョンであった━崩れ落ちたアイアコーンで勝利の行進を行なうトラニスはオートボットの降伏だけでは飽き足らず、彼を除く全議員の処刑を行なったのだ!
ディセプティコン軍は彼らの勝利が完全なものになると信じていた。トラニスもまた、小反乱軍などすぐに破壊できると思っていた━だが、トラニスの気付かない千年と少しの間にザァロンは残りのオートボット軍をかき集めていた。トラニスが権力を増していくのと同じようにオートボットもまた、人数と武力を強化していった。
一方、ザァロンの知らぬ間に、ディセプティコン指揮官の間ではトラニスを権力の座から引きずりおろす計画が進んでいた。その為、ザァロンがトラニス暗殺を目的に精鋭部隊レッカーズを送り込んだのはそんなディセプティコンにとっては都合の良い出来事だった。
トラニスは倒されたが、結局、他のディセプティコンが権力を握るのを手助けしただけに過ぎなかった。そのディセプティコンはロード・ストラクサスであった。非情なロード・ストラクサスは残るオートボットを追い詰め、ザァロンの基地は破壊されてしまった。再び、ザァロン達は逃げ隠れる生活へと追いやられたのである。
その後も、オートボット反乱軍はゲリラ戦を続けていた・・・ディセプティコンには安らぎの時は無かった。
現在、再びディセプティコンに大反撃を仕掛ける時が来た━今回は成功するのだろうか?お楽しみに!
UK#83のGRIMGRAM(レターページ)の前に挿入されたショートストーリーです。基本的に現時点におけるユニバースとは直接には関わりが無いのでオマケという事で次回にアップする”TARGET:2006”とは別枠にしました。”2006”で活躍するザァロンがどのような経緯で反乱軍リーダーとなったのかが解かるので、本編に入る前に読んでおいた方がストーリーの理解がし易いと思います。
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